最低賃金を凍結する最低の死那狂惨党

引用ここから

中国経済は、内需主導型が目標になっている。切り札は個人消費のウエイト増大である。これまでは、大幅な賃上げがテコになってきた。そのテコがさび付いてきたのだ。世界の工場と言われる広東省が2017年、最低賃金の引き上げを15年から3年連続で見送ることを決めたのだ。この動きは、中国全土に波及して行くものと見られる。もはや、毎年の賃上げに耐えられる企業経営状態でなくなった表れだ。一方で、労働需給の緩和=失業者増加という事態があるはずだ。中国経済もここまで追い込まれてきた。

中略

中国の賃金が、高止まり状態になって引き上げ余地がなくなったことは、中国の生産拠点としての魅力が低下した象徴であろう。外資による中国への対内直接投資は、すでに峠を越えているのだ。広東は、「世界の工場」と言われるごとく輸出拠点である。その広東が最低賃金を3年間も引き上げず横這いにとどめていることは、労働コスト面で競争力を失った証拠である。

中略

日本の製造業は可能な限り、賃金上昇分を合理化投資によって吸収した。恒常化していた円高相場を切り抜けたのは、労働コストの切り下げ努力に外ならない。海外進出もある。中国は、賃金引き上げを合理化投資で吸収できず、労働コストの上昇を招いてきた。この日中製造業の差は、どこから生まれたのか。中国人労働者の質的問題と、中国企業による合理化投資への姿勢が消極的であることだ。

中略

私には、中国の南シナ海での好き勝手な軍事行動が自殺行為に映る。米国が本気を出して、この領海拡張行動を阻止しようとすれば当然、中国の経済行動にも箍(たが)をはめてくるに違いない。それは、中国経済の瓦解を促す効果を持つ。むろん一時的には、中国経済の破綻が世界経済へ大きな衝撃を与えるが、将来の軍事的な紛争を計算に入れれば「安価」ですむはずだ。米トランプ政権は、そこまで冷徹な計算をしていると見る。

中略

(9)「近年、外資企業の対中投資の減少と中国からの撤退増加で、『世界の工場』と称されてきた中国はポジションを失いつつある。2017年に入ってまだ2カ月過ぎていないが、すでに3社の大手外資企業が撤退と人員削減を発表した。1月7日、米ハードディスクドライブ製造メーカ、シーゲイト・テクノロジーは中国蘇州の工場を閉鎖すると発表した。1月中旬、中国国内メディアは、米ソフトウェア大手のオラクルが北京の研究開発センターの約200人を人員削減し、3月31日までに対象となる社員の辞職を要求したと報じた。昨年も、フィンランド携帯大手ノキア、オランダ電機メーカーフィリップスなどの外資企業が相次いで中国から撤退した」。

余り、派手に報道されないが、五月雨式に外資委企業の撤退が始まっている。今年に入って2月までに著名外資企業3社が撤退と人員削減を発表しているのだ。昨年も、フィンランド携帯大手ノキア、オランダ電機メーカーフィリップスなど外資企業が相次いで中国から撤退した。このように、中国の生産基地としての魅力は低下している。

(10)「中国経済金サイト『中金在線』(2月23日)は、中国国家統計局によると、16年外資企業による固定資産投資額は約1212億元(約2兆604億円)で、11年の約3270億元(約5兆5590億円)と比べて、わずか5年間で約63%縮小したと報道した」。

16年外資企業の固定資産投資額は、11年に比べて約63%も縮小している。その理由は明らかでないが、中国が生産基地としての適格性を失いつつあることを示している。外資系企業が一様に指摘するのは、中国政府による国内企業との差別強化である。国内企業を保護して、外資企業に負担をかける保護主義が鮮明になっている。

習近平氏は、1月のスイス・ダボス会議で、グローバリズムを追求すると豪語したが、内実は真逆なことを行っている。国内経済の逼迫化を受けて、背に腹は代えられないのだ。この中国の衰えた姿は、どこまで知られているか。多くは、「中国経済礼賛論」の中に埋没している。私が、中国経済を批判すること自体、「破壊者」に思えるという読者もいるほどだ。

引用ここまで


 経済がどうにもならない状態に追い込まれているというのに、軍事費の伸びだけは相変わらずだ。

 レーガン元大統領の功績は大きい。再評価に値するのは、旧ソ連の経済力の適正評価を行い、ソ連側に多大な軍事費負担を発生させる戦略を採用してソ連を自壊に導いたことであろうか。米国は、ソ連がGNPの40%を軍事費に使っていると見て、ソ連の防衛負担が膨大になるB1爆撃機の開発・配備といった戦略を推進し、冷戦での勝利に貢献した。つまり、スターウォーズ計画はソ連に多大な負担を負わせることで自壊に導く戦略だったのだ。今、米国は、死那をかつてのソ連のように、軍事費増大という地獄に追いやろうとしている。しかし、アジア全体どころか世界中を華夷序列に組み込むことを夢見ている中華帝国には、この地獄が見えていない。南シナ海や東シナ海は核心的利益だと喚き散らしつつ、自壊するのも時間の問題である。


http://ameblo.jp/katsumatahisayoshi/entry-12255627666.html

孤独な自獄論者

何にも縛られず思い付くままに好き放題に書いています。 物言わぬは腹ふくるるわざなり

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