中華民族とは何か

    かつて満州にいた満州人はどこに行ったのだろうか。今の満州人は、満洲語を流暢に話すことができないと言われている。冷戦以降に生まれた世代になると満洲語を話す人間はほとんどおらず、このため冷戦以降に生まれた世代では伝統宗教のシャーマニズムの信仰もほとんど残っていない。このような状況から、満洲民族は、言語的・文化的に中国社会に同化されてしまったのだ。

 そして今、南モンゴル(死那では内モンゴルと呼んでいるが)では、モンゴル語教育を廃止し、すべて中国語(漢語)で行うとしたため、南モンゴルのみならず世界中のモンゴル人がすさまじい怒りを見せている。南モンゴルでは、親が学童を登校させないと激しく拒否している。

 モンゴル人にとっては、言語を奪われては民族の記憶が消滅して祠宇ことになるのだから、抵抗するのは当然だ。

 死那狂惨党はウイグルやチベットデモ、周期用を奪い、人権を奪い、民族浄化を繰り返している。

   どうしてそのような民族浄化をするのかという疑問がわく。

 中華民族などという民族は、地上に存在しない。しかし、死那狂惨党は「中華民族」政策を推進している。すでにチベットとウイグルは中華民族という虚構に染められてしまった。

 歴史的背景を整理し、死那狂惨党の考えをまとめてみよう。

 まずは、歴史的背景は以下の通りだ。

 1905年に中国同盟会が創設されたときに「韃虜の駆除・中華の回復・民国の建立・地権の平均」の「四綱」が綱領として採択され、孫文はこれを民族(韃虜の駆除・中華の回復)・民権(民国の建立)・民生(地権の平均)の三大主義と位置づけた。そして1906年に「四綱」を「三民主義」へと改めた。

 民族主義は満州族である清王朝を打倒して民族の独立をめざす事を意味し、辛亥革命、第一次国共合作を経て欧米列強の帝国主義による半植民地状態からの脱出と、漢民族と少数民族の平等を意味する五族共和へと発展する。国家の団結を確立することが民族主義であり、これは国族主義でもある。

 民権主義は主権在民で五権憲法による民主主義を達成した共和国設立を意味する。五権とは、「司法」「立法」「行政」の三権に、官吏の採用システムたる「考試」と官吏の監察システムたる「監察」の二権を加えたものである。民権主義の意義とはこのような政府の権限を人民が選挙権、罷免権、創制権、複決権の四つの民権で人民が政治を適切に管理することにある。

 民生主義は経済的な不平等を改善し、国家主導で近代化と社会福祉を充実させることを意味して、地権平均を原則に掲げて大土地所有や私的独占資本を制限して農民への土地の再分配を強調した。その解決のためには土地問題への取組みや国家資本による産業育成、そして人民への利益配分が必要であると論じる。

 死那国籍を持つ全ての文化的集団(エスニック・グループ)を統合した政治的共同体(ネーション)を表す概念であり、死那狂惨党は「中華民族」を「漢族と55少数民族の総称」と規定している。

 1912年1月1日に孫文が臨時大総統就任宣言で「漢満蒙回蔵ノ諸地ヲ合シテ一国トナシ、漢満蒙回蔵ノ諸族ヲ合シテ一人ノ如カラントス」として清王朝の支配下にあった地域を統合しようとし、1921年に孫文は三民主義の具体的方策の中で「漢族ヲ以テ中心トナシ、満蒙回蔵四族ヲ全部我等ニ同化セシム」として満州人・モンゴル人・ウイグル人・チベット人を同化することを提唱した。 

 1925年には孫文は、外来民族は一千万しかいないとして、4億人のほとんどが漢民族であるので中国人は完全な単一民族であるとした演説を行っているこのような経緯から漢民族によって中華民族という概念が形成された。

 つまり、孫文が作りあげた概念が「中華民族」なのである。「中華民族」という言葉自体は、1900年11月、清の政治家伍廷芳の講演で初めて出てきたという。

 習近平は、2012年11月の中国共産党中央委員会総書記就任から「中華民族の偉大なる復興」をスローガンに掲げている。民族の始祖とされる黄帝への崇拝は強まっており、ウイグルやチベットなどからは、自分たちが「中華民族」という概念に含まれることへの反発も出ているとされる。また、中華民族主義への反発は台湾独立派と香港本土派においても存在する。これに反発してできたのが香港民族主義であり、香港人は一つの民族であるとする香港民族論も影響を受けている。劉仲敬は、中華民族は政治的捏造であるとして諸夏主義を提唱した。

 このように死那狂惨党は、すべての事柄において自分たちに都合のいい政治を優先させるのである。

 この傲慢で強欲、そして邪悪で愚劣な死那狂惨党が崩壊しない限り、世界に平和は訪れない。

孤独な自獄論者

何にも縛られず思い付くままに好き放題に書いています。 物言わぬは腹ふくるるわざなり

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