死那の大誤算

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引用ここから

習近平氏が、中国国家主席に就任した2012年以来、中国はあえて周辺に敵をつくる政策に転じた。「中華再興」は、周辺国と紛争を起こして圧力を掛けることの代名詞になっている。これによって、国内の政権基盤をかためて成功したが、外交的には大きな失敗となった。

最大の外交的失策の一つは、日本を敵に回したことである。2010年、中国はGDPで日本を抜いて世界2位に踊り出た際、日本に向かって言った言葉がある。「日本は、GDPで中国に抜かれたのだから、今後は中国を敬え」と。これこそ、中国社会がそれまで抱えてきた日本への劣等感を示している。以来、習近平氏の国家主席就任を機に、尖閣諸島領海への侵犯が始まって現在に至っている。

中国は、「平和憲法」の日本を軽く見てきた。だが、日本外交の老練な戦術へ完全に嵌り込んでいる。1902年、日英同盟を結んで世界外交へ乗出した日本外交小村寿太郎の精神を継承していることを見誤ったのだ。

インド太平洋戦略は、日本外交が中国への対抗策として編み出した「合従」(同盟)策である。中国は、秦の始皇帝以来、「合従」を嫌い、力尽くで「連衡」(一対一の関係)に持込み征服する野蛮タイプである。日本が、その裏を見事にかいたのである。

『大紀元』(5月4日付)は、「2国間関係を積極的に展開する日本『中国を孤立させる』ことに成功」と題する記事を掲載した。筆者は、王赫氏である。

(1)「世界で覇権を広める中国から、インド太平洋地域の国々は、いち早く圧力を感じた。例えば、オーストラリアは2017年以降の中国政策を大幅に調整した。日米豪印4カ国の「安全保障メカニズム」(クアッド)の確立に向けて、確固たる基礎が築かれている。しかし、さまざまな理由により、クアッドが「インド太平洋版NATO」に発展するには、まだ長い道のりがある。したがって、日本にとっては、インド太平洋戦略の枠組みの中で、アメリカ、インド、オーストラリアと二国間協力を発展させることに注力することが大きな戦略となった」

NATOは、アジアの危機について認識を改めている。2030年までに中国を対象にした安全保障政策を提言する予定だ。NATOアジア版であろう。NATOが、まとまって行動する前に、英国・フランス・ドイツが艦船をインド太平洋へ派遣することに決まっている。

(2)「日豪両国間は2020年11月、オーストラリアのモリソン首相が訪日し、両国は「円滑化協定(RAA)」の締結に基本的に合意した。正式に締結されれば、日豪両国は、準軍事的な同盟になる。 日本が外国と防衛協定を結んだのは、1960年の「在日米軍地位協定」以来であり、日本政府が米国以外の外国軍の駐留を認めたのは60年ぶりとなる。 また、米国以外のアジア太平洋諸国間では防衛協定を結ぶのは初めてであるため、意味が非常に大きく、一部のメディアは「画期的な防衛協定」と評している。

日豪関係は、同盟的な精神的つながりを深めている。現在の日豪関係は最高であるが、太平洋戦争の爪痕は大きかった。対日感情は良くなかったのだ。その豪州が、中国を脅威と見なし日本と強いつながりを求めるようになっている。中国の存在が、いかに安全保障上の障害になっているかを物語る。

(3)「日印両国間では、日本とインドが2005年から首脳会談を行っている。2006年、インドのシン元首相が来日。安倍首相が翌年、インドを訪問し「日印のグローバルな戦略的パートナーシップを重視する」と「自由と繁栄の弧」(インド太平洋戦略の原型)を提唱。同年、米印合同軍事演習「マラバール」(マラバール2007)に自衛隊が初めて参加した。2008年、日本とインドは軍事交流を強化するために「安全保障に関する共同宣言」に署名した。インドは、アメリカとオーストラリア以外の3番目の国として、日本と安全保障協定を結んだ」

日印は、ますます安全保障面からも関係が深まっている。この背景には、中印が国境線で長期の紛争を起こしているからだ。昨年6月15日(習近平氏の誕生日)の夜陰、ヒマラヤ山中でインド軍は中国軍の奇襲攻撃を受け、20名の兵士が無惨な死亡を遂げた。

(4)「モディ氏が2014年、インド首相に就任して以来、日印は急速に接近した。2019年には「特別な戦略的・グローバルなパートナーシップ」を確立し(インドがこのような関係を持つのは2カ国だけ。もう1カ国はロシア)、今年は日本とインドの外務大臣と防衛大臣の会談を行う「2+2」メカニズムを構築。日本とは相互軍事支援協定(MMA)で合意し、既に締結済みの軍事情報保護協定(MIPA)と防衛装備・技術移転協定(DETA)を強化した。2020年9月9日、日本とインドはこの協定に署名し、両国の軍事力の戦略的範囲を実質的に拡大する」

今年は、日本とインドの外務大臣と防衛大臣の会談を行う「2+2」会議が開かれる。インドを「クアッド」に誘ったのは日本である。安倍首相(当時)による外交努力の成果である。

(5)「日英間は今年2月3日、日英のオンライン外交防衛「2+2」会合を行い、(英国国防相が「英国海軍の過去一世代で最も重要な配備」と述べた)英国がインド太平洋地域へ空母を派遣するこれを機に、日本の自衛隊と共同訓練を実施することに合意した。報道によると、 両国は東シナ海と南シナ海の情勢を協議し、いわゆる一方的な現状変更に反対することで合意した。 また、台湾問題やミャンマー問題についても話し合った。 中国共産党が念頭にあるのは明らかだ」

日英関係も一段と親密化している。日英同盟の再来という雰囲気である。日英の外交・防衛「2+2」会議もオンラインで行なった。英国最新空母「クイーン・エリザベス」が、年内に日本寄港予定である。これは、「クイーン・エリザベス」のほかに駆逐艦など機動部隊(打撃陣)を従え、かつ米艦とオランダ艦が随行する一大イベントになる。中国へのデモンストレーションで、途中で多数国との合同軍事演習を行なうという。中国の孤立感が、ますます深まるであろう。

引用ここまで

麻生内閣の米から、日本は「価値観外交」に重きを置いて外交を展開してきた。

それがやがてセキュリティ・ダイヤモンドに発展し、ついに米国さえも賛成するFOIPにまで発展した。

FOIPの中核になるのがクアッドであり、やがてはアジア版NATOにまで発達するのだろうと思う。

日本のことは警戒しないが、米国は嫌いだというフィリピンのような国もあり、なかなか一筋縄ではいかないのが東南亜細亜諸国連合だが、いずれの国も死那には非常な警戒心を持っている。

だから、日本がそのような国々を説得して、早く対中包囲網としての拡大クアッドを形成するようにしなければならない。

まだまだ理想的な死那包囲網からは遠い。

それにしても、「日本は、GDPで中国に抜かれたのだから、今後は中国を敬え」とは恐れ入った。

GDPが大きいから尊敬される訳ではない。

そのことは米国を見れば分かる。

「金があるから偉い」などという価値観は日本人の本質から大きく外れている。金がなくて金がなくて慎ましい生活をしいても恥ではない。

他人に迷惑を掛ける人間を恥さらしだとおもうのである。

他人に迷惑を掛けてまで金儲けに走る人間は軽蔑の対象でしかない。

米国が好きだという国もあるが、多くの国は米国を嫌っている。

日本人としては、米国か死那かどちらかを選べと言われたら、米国を選ぶ。

それは好き嫌いの問題を超越した価値観において、米国とは重なる点が多いが、死那とはあまり重ならないからだ。

中華思想と華夷序列で世界を支配下に置こうとする死那とは絶対に仲良く出来ない。

個人単位で考えても、個人的には嫌いだが付き合わざるを得ない人はいるし、好きであっても付き合う必要がない人もいる。

これは「必要」の問題なので、いつでも好きな人とは会うことが出来るという意味である。

ハニトラと賄賂で人を堕落と腐敗に導き、限りなく劣化させる死那とは付き合いたくない。




孤独な自獄論者

何にも縛られず思い付くままに好き放題に書いています。 物言わぬは腹ふくるるわざなり

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