ボルトンさん、残念だ。

引用ここから

https://dogma.at.webry.info/201909/article_2.html

「反韓内閣」と南鮮が警戒する新たな閣僚の布陣。だが近く焦点に浮上するのは対北政策だ。トランプ政権の重石だったボルトン退場で米朝が“魔のループ”に再突入する恐れが出てきた。

中略

金正恩が乱射する新型弾道ミサイルをトランプ大統領は問題にしないと宣言する。我が国にとっては差し迫る脅威で、米国の容認は不愉快だが、ボルトン補佐官が居る限り、不安はなかった。

存在自体が大きな歯止めだったのだ。それが突然、退場した。辞任の祝勝会場は、平壌とソウルである。

ボルトン前補佐官は、単なる北朝鮮の専門家ではなく、また強硬派でもない。米朝の対立と融和のループを実際に体験し、金王朝の手口を知り尽くした人物だ。

ブッシュ政権時代は、国務省次官補から次官に昇進、更にUN大使に任命された。テポドン2発射や核実験に強く抗議し、対北制裁を実現。BDA資金凍結など金融制裁で金正日を瀬戸際まで追い詰めた。

そしてボルトンが要職から離れた直後に起きたのが、ブッシュ政権による突然の対北融和シフト転換だった。金正日の核廃棄プログラムを受け入れ、老朽冷却塔の“破壊ショー”に酔った。

この融和策が逆に北の核・ミサイル開発を手助けした。米国は空虚なループの中に居ることを気付かない振りをしているのか。一方、北はボルトンによって引き起こされた臨死体験を忘れていない。

「今後、米国との対話が再開される場合、意思疎通が円滑に行える人物を望む」

北朝鮮の崔善姫は4月、ボルトン前補佐官を「間抜け」と罵倒し、外交部は更迭を要求した。ボルトン退場は結果的に、金正恩の人事案をトランプ政権がそのまま受け入れた格好だ。

金正恩の願望通り、北朝鮮を利する方向に事態は進んでいる。崔善姫は9月9日夜、今月下旬頃にも米国との包括協議に応じる用意があるとの談話を発表。その数時間後に北は新型ミサイルを発射する。

嫌な兆候が続く。乱射したミサイルが、米国を釣り上げる為の撒き餌であることは昔も今も変わらない。ボルトン辞任と前後し、関連は不明だが、再び米朝が急接近する恐れが出てきた。

「世界各国の指導者達は、一部の高官が去ったからといって、トランプ政権の外交政策が実質的に変化するなどと思い込まない方がいい」

同じく平壌が嫌う“圧力派”のポンペオ長官は、そう釘を刺す。だが、最大の重石を失ったトランプ政権の腰は軽くなった。金正恩は、この機を逃さず、畳み掛けて来るだろう。

そして文在寅も、ほくそ笑む。生粋のフリーライダーは、米朝関係が好転すれば、恥も外聞も国益も無視して飛び乗り、南北融和ムードの演出に血道を上げる。

GSOMIA破棄をめぐる米国との確執も、対日問題での劣勢も、南北関係の劇的な進展で全てチャラになると信じているのだ。文在寅にとってバッドエンドを回避する唯一のルートでもある。

勝敗は決していない。オセロゲームの最終盤に似ていて、角を奪われれば、一手で形勢は大逆転する。トランプ政権が下手を打たないよう重石になれるのは我が国だ。

正念場の、本気の外国力が問われる時が来た。

引用ここまで

孤独な自獄論者

何にも縛られず思い付くままに好き放題に書いています。 物言わぬは腹ふくるるわざなり

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