北京で屋台復活か

確か、今年の6月くらいのことだった。

李克強首相が、死那は6億人の人間が月収1000元以下であると話したことがある。

そのとき、李首相は屋台経済を始めようと言い出したが、北京市長は反対した。

先進国では屋台は少なく、見栄えが良くないというのが表向きの理由であった。

福島香織によれば、北京市の書記は蔡奇といって、習近平がお気に入りの三大酷吏(残酷な官僚、悪代官的なイメージ)に数えられる。

この人は、都市の最下層の出稼ぎ者を「低端人口」と差別的に呼び、彼らの住む簡易宿舎などを、老朽化を理由に2017年暮れにいきなり一斉に取り壊し、寒空の下、数十万人から300万人を路頭に迷わせるなど、無慈悲な政策を実施したことでも知られる。

なんとも残酷な人間である。

しかし、本当は習近平が掲げていた2020年の「全面的小康社会」実現が無理だ、と暴露されたのと同じことだったからだ。

習近平は、李首相からこのような指摘は受けたくなかったのだ。

しかし、その北京でなんと来月1日から、「公共の場所で、経済活動をすることを許可する」らしい。つまり、屋台を始めてもいいよという意味である。

是が何を意味するのかは、賢明な読者諸氏にはお分かりのことだと思う。

屋台で供されるものは、食べ物だけではないが、日本人にもなじみがある屋台は食べ物なので、食べ物関係で考察してみよう。

まず、死那では「地溝油」というとんでもない食用油がある。

工場などの排水溝や下水溝に溜まったクリーム状(あるいはスカム状)の油を濾過し、精製して食用油脂として使われる油のことだ。また、使いまわしの竹串や賞味期限切れの食材、調味料などを使うのである。

日本人にはそんなものは食べられない。

そんな不衛生な食べ物でも、死那では安いから買い手がいる。

それほどに、経済的に死那は行き詰まっているのである。

膨大な失業者を抱え、米国との関係は悪化していく一方の死那には、改革解放路線しかないのだが、愛国者習近平の考えとは真っ向から対立する。

巨大な国有企業を解体し、民間企業にする事など、今更出来ないだろう。

死那狂惨党は、技術を地道に研究して開発することなど不得手であり、技術を窃盗し、模倣することしか出来ない。

半導体は、毛沢東が犯した「大躍進政策」と同じ過ちによって、巨大な投資が無駄に終わるだけであろう。

孤独な自獄論者

何にも縛られず思い付くままに好き放題に書いています。 物言わぬは腹ふくるるわざなり

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