表面化する事態

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引用ここから

『日本経済新聞 電子版』(4月23日付)は、「中国鉄鋼大手『減産急ぐ』製造業のコスト増にも」と題する記事を掲載した。

中国の鉄鋼大手が大幅な減産を余儀なくされている。地方政府の指令で業界2位の河鋼集団などが高炉閉鎖や生産量の削減を急ぐ。背景には中央政府が掲げる2060年に二酸化炭素(CO2)排出量実質ゼロの目標がある。中央の意をくんだ地方は排出量の多い鉄鋼業界を標的にするが、鋼材価格は足元で急上昇し、製造業のコスト負担が増す可能性がある。「同僚はみんな仕事を失い途方に暮れている」。4月中旬、中国最大の生産地、河北省唐山市にある河鋼集団傘下の唐銀鋼鉄の製鉄所を訪れると、一時解雇(レイオフ)の対象となった男性従業員は天を仰いだ。普段は出入りの激しかった表門は静寂に包まれていた。

(1)「この製鉄所3基の高炉を備え、一時はここで4000人以上の従業員が働いていた。大気汚染などの環境対策が不十分な製鉄所だとし、20年12月に当局の指導で閉鎖された。環境対策を施した最新鋭の製鉄所を市内の沿岸部に新たに建設する予定を打ち出しているが、具体的な稼働時期はまだ公表されていない。唐山市は3月19日、一部の企業を除き市内の全ての鉄鋼メーカーに対して年末まで生産量の3~5割削減を求める異例の通達を出した。唐山市の20年の粗鋼生産量は1億4000万トンに上り、中国の生産量の1割強を占める。仮に4割程度の削減が実現すれば、日本製鉄の19年通年の生産量に匹敵する規模となる」

3基の高炉を備え、一時はここで4000人以上の従業員の働いていた製鉄所が閉鎖だという。日本では考えられない「荒業」である。新製鉄所が建設されるというが稼働時期は未定である。これだけの大規模減産に踏み切るのは、実需が消えてしまった結果の苦肉の策であろう。在庫をつくるより、減産した方が有利という計算である。

(2)「唐山市は今月3日に会議を開き、鉄鋼メーカーに対して減産とともに、環境対策の徹底を求める方針を示した。全ての製鉄所で監視カメラの設置を強化し、オンラインでCO2などの排出量を監視する厳しい内容だ。鉄鋼業が街を支える唐山市だが、地方政府は有無を言わさぬ大幅な減産を突き付けた。唐銀鋼鉄以外の大手メーカーも環境対策のため、相次ぎ老朽化した製鉄所の閉鎖に追い込まれており、雇用の悪化に直結している」

習政権は、2060年に二酸化炭素(CO2)排出量実質ゼロを目標にしている。今から39年先の話である。それにも関わらず、唐山市の20年粗鋼生産量1億4000万トン(中国生産量の1割強)を約4割も削減して、中国経済が回るだろうか。これは、将来の鉄鋼需要が大幅に減少することを見越した結果である。

私は、高度経済成長時代に鉄鋼担当記者であった。鉄鋼需要は、マクロ経済の動きと一致しており、需要予測がしやすい産業である。こういう鉄鋼産業の特性を考えれば、中国政府の命じる大幅減産は、暗い将来予測に立って結果であろう。

(3)「鉄鋼大手が大幅な減産を迫られる背景には、習近平(シー・ジンピン)国家主席が20年9月、国連総会の一般討論演説で掲げた「60年のCO2排出量実質ゼロ」がある。環境問題に強い関心を持つ欧州などに秋波を送るほか、対立の続くバイデン米政権との対話の糸口にしたい狙いが透ける。中国で鉄鋼は年間のCO2総排出量の1~2割を占めるとみられ、電力業界に次ぐ規模となっている。鉄鋼業界での排出削減は実質ゼロに向けた重要な要素で、各社は対応を迫られている」

鉄鋼生産において最終的なCO2排出ゼロ達成には、「水素製鉄所」の建設以外に道はない。それまでの繋ぎに新設備をつくってもいずれは、廃棄の運命である。となれば、こうした技術革新の構想を先ず示すべきである。日本ではすでに始まっている。結局、鉄鋼需要不足をカムフラージュした「偽装減産」と言えよう。 

引用ここまで

強欲で常に金儲けのことしか頭にない死那狂惨党が、二酸化炭素削減などの理由で鉄鋼生産遡源に踏み切るはずがない。

単純に鉄鋼需要が減少しているだけだ。

鉄鋼需要の減衰は住宅産業の不振、鉄道需要の不振、一帯一路の不振などなどいろいろとある。

そのうち、セメントの需要も減少するだろう。

失業者はすでに2億人以上と言われている。

大体、死那にける鉄鋼産業は、世界界の需要の2倍くらいあるので、元々設備過剰なのだ。

一帯一路が順調にいけば、鉄鋼もセメントも労働力も王制に使われ、旺盛な需要に支えられて、旺盛な生産が出来る。

しかし、現在は何処も武漢コロナウイルスに苦しんでいて、ワクチン調達に金を注ぎ込んでいるので、一帯一路になど金を掛けられない。

しかも、この武漢コロナウイルスは次々に変異するので本当に収束可能なのかどうか、全く予見できない。

あと数年掛けないと、本当の収束には至らないのではないかと思う。

それまでに死那狂惨党支配下にある鉄鋼やセメントなどの国有企業がどこまで持つのか。

じっくり観察させてもらうつもりだ。


孤独な自獄論者

何にも縛られず思い付くままに好き放題に書いています。 物言わぬは腹ふくるるわざなり

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