死那行く末

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引用ここから

中国外交が洗練されず泥臭いのは、歴史的な影響を受けている。広大な国土と厖大な人口を抱えて、清国の中期までは世界でも有数の裕福な国であった。この結果、外国との交流を必要としない閉鎖社会を形成した。こうして極端に海外から目を逸らしてきたことで、「お山の大将」的気質をつくったのだ。この後遺症が現在、中国外交を混乱させている。海外から大きな反感を買っている理由である。

『中央日報』(7月26日付)は、「中国の目に韓国は『成金』なのか」と題するコラムを掲載した。筆者は、同紙のユ・サンチョル記者である。

今月14日に中国北京で開かれた出版行事を兼ねたあるセミナーが目を引いた。2つの点においてだ。一つは「中国を困らせれば頭が割れて血を流すことになる」というような、世の中を驚かせる中国指導者の乱暴な言葉がなぜ出てくるのかに対する中国の自己診断だ。もう一つはこのような中国セミナーで、中国がどのように韓国を見ているか、本音が表れた点だ。

(1)「現在、中国で起きている出来事の大部分は習近平中国国家主席と関連がある。今回の行事も習主席が今年5月末、政治局の集団学習で「外宣(対外宣伝)」の重要性を強調したことが契機になった。「国際コミュニケーション業務を強化し、真実かつ立体的であり、全面的な姿の中国を伝えよ」という習主席の要求に合わせ、セミナーは中国がどのように国際社会で談論を主導するかに焦点を合わせた。この中で関心を引いたのはCCGの特別招待研究員である中国国際関係学院の儲殷教授の発表だ」

中国は儒教社会である。年齢の高さと所有財産の多さが、社会における発言権を保証する。こういう上下関係の社会では、平等を旨とする市民社会に必携のコミュニケーション能力を必要としない。現在の中国外交の混乱の原因はここにある。上下関係の中国社会に、言論・人権弾圧の共産主義が根を張っている以上、コミュニケーションの成立は絶望的である。

(2)「儲氏は現在、中国の国際的なコミュニケーション方法が「外宣的内宣化(対外宣伝の対内宣伝化)」という奇怪な現象を生んでいると指摘した。外国に対して行うべき宣伝が中国国内用に書かれているということだ。これによって3つの問題が発生した。第一は宣伝対象の混乱だ。対外宣伝のターゲットは外国人だ。ところが最近、中国の外交官や学者、専門家の言葉はいったい誰に対して発せられているのか分からないということだ。さらに外交舞台で話す言葉も、これが外国人に対するものなのか分かりにくいという指摘だ」

戦狼外交が典型的な混乱ぶりを示している。国内向けに強気発言をしているのに、それが間違って海外に向けられているのだ。国内に対する虚勢が海外へ向けられれば、海外から「中国が何を吠えているのか」と、反感と軽蔑を受けるのは当然である。

(3)「第二は、このように対外宣伝の対象が外国人でなく国内中国人に対するものになっていて、その表現が洗練化されずにアマチュア的に流れている。中国共産党創党100周年を記念する席で、習主席が述べた「頭が割れて血が流れる」などの激しい表現がそのようなケースと見られる。全世界の人々が注目する行事なのに、友人の間でしか使わないような言葉が出てきてしまった。第三はインターネットの発達により1人メディア時代が到来し、対外宣伝がポピュリズムの影響を受け始めたということだ。クリック数を高めようとすれば表現がますます刺激的に変わっていくということだ」

下線部分の「対外宣伝がポピュリズムの影響を受け始めた」のは、国内に向けた諜報宣伝が、海外へ向けられているという矛楯に起因する。こうなれば、ポピュリズムの傾向を強めるはずだ。この弊害は、海外の大使館でも共通している。任地の大使館が、当該国の政治を批判するという国連条約に違反した行為をさせているのだ。これは、内政干渉として忌避されているもの。私が、中国外交について「田舎外交」を称するのは、こういう背景があるからだ。

(4)「中国は、どのように対外宣伝の効果を高めるだろうか。儲氏は「中国外交官の外国語能力は向上したが話をする能力や共感を引き出す能力は退歩し、中国の国際的なイメージが墜落した」と指摘する。儲氏は国際社会で反中勢力を説得することはできないという。代わりに中国と反中勢力が舌戦を繰り広げるとき、これを見る第三者に中国の立場が説得力を持って伝われば、中国が勝つ道だという。第三者の共感はどのように引き出すのだろうか。儲氏は自分の気持ちを一旦横に置き、相手の立場を慮る方法を使おうと主張する」

外交官に必要なことは、人間性を磨くことである。その意味で、中国の王毅外相は最も不適格な人物と見る。傲慢そのものので「歩く共産主義宣伝マン」に映るのだ。周恩来(元首相)をひな形にすれば、王外相は足元にも及ばない。

(5)「儲氏は、一つの例を使った。「あるエジプト人が民族の誇りを声高に語るなら、私は受け入れることができる。なぜならエジプトは非常に落伍しているため、大声を張り上げること以外にすることがないため」という。「しかし韓国人が自国を誇張するのは受け入れ難い。韓国人がエジプト人よりもホラ吹きだからではない」という。儲氏は、「なぜエジプト人のホラは受け入れることができて、韓国人のホラは受け入れ難いか」について「韓国人はお金がある。裕福になり始めて数年も経っていない。彼らがホラを吹くのを聞くと、『成金』を見ているようだ」という。「だから反感を持つ」というのだ」

中国でも成金を嫌うとは、初めて聞くことである。中国人自身が、成金趣味に陥っているからだ。中国人は無意識のうちに、「歴史・国土・人口」を鼻にかけて傲慢な姿勢を見せている。南シナ海の窃取はその典型例だ。こういう中国政府が、海外からすんなりと受入れられるはずがない。ましてや、中国人の海外での言動は一層のチェックを受けるだろう。

何ごとも、孔子の説くように振る舞うことである。頭を低くしていれば、自ずと周辺が中国を尊敬するようになる。「俺が、俺が」という我を張る姿は、中国への反感を強めるだけであろう。軍事力拡大への暴走が、中国包囲網をつくらせているのだ。

引用ここまで

鄧小平はフランス留学の経験があるので、外国との気合い方をそれなりに学んでいた。

だからこそ、韜光養晦つまり能ある鷹は爪を隠すと言うことを徹底して守った。

しかし、小学校しか出て伊豆、24才の時に父親の権威でようやく精華大学に入った習近平は、頭が悪すぎて、しかも民族主義、愛国者であるため、ありもしない中華民族の名の下に死那の力を西洋社会に見せてやろうと、「韜光養晦」路線を捨てた。

その結果が現在の死那孤立の状態を招いたのだ。

「韜光養晦」路線が確定した時には、以下のヨウナ事項が決定された。

アメリカと対立するな

国際システム全般に挑戦するな

外交政策をイデオロギーで決めるな

「反欧米陣営」のリーダーになるな

たとえ自分たちが正しくても、大多数の国と対立するな

妥協や譲歩を学び、相互利益の駆け引きを覚えるように

国家統一に関する中国の核心的利益について妥協するな

何かを必要としている国際社会の場には公共財を提供するように

重要な国際イベントを活用して中国の国際的イメージを変えよう


習近平のやっていることは全部これに反している。

それが戦狼外交のツケである。

自分がやったことの請求書は必ず自分に回ってくる。

これは個人のみならず国レベルあるいは民族レベルも同様である。

まあ、習近平がどのような方法でこのツケを清算するのか、じっくりと拝見しよう。



孤独な自獄論者

何にも縛られず思い付くままに好き放題に書いています。 物言わぬは腹ふくるるわざなり

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