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『ロイター4』(7月4日付)は、「トランプ氏と中国の蜜月終焉、危険な局面に突入か」と題するコラムを掲載した。
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(1)「米中関係が危険な局面にさしかかっている。習近平国家主席とトランプ大統領の蜜月は突然終わった。中国は北朝鮮の態度を改めさせるという面で成果を示しておらず、米中間の貿易不均衡は続いている。そして米政権は猛然と攻撃を開始した。判断ミスが起こり、経済に打撃を及ぼす恐れは高まっている」。
中国が、経済面から米国の圧力を受ければ、大きな損害を出すのは必至である。経済構造が、投資と輸出リード型である。最大の輸出先の米国が、へそを曲げて障壁をつくられる事態になると、ことの善し悪しを離れ現実問題として中国に被害が出るのだ。GDPに占める個人消費比率が37.1%と極端に低い中国にとって、対米輸出の落ち込みは中国経済の屋台骨をひっくり返す事態になる。
中略
(2)「中国は米国について3つの点を軽視していた。①トランプ大統領の予測不可能性、②ワシントンの官僚による反撃、③中国叩きに対する米有権者の支持だ。トランプ陣営も、中国がもっと歩み寄ると勘違いしていた。中国政府は確かに、米国産牛肉の輸入解禁や米金融機関に絡む規制緩和など、市場開放面で象徴的な幾つかの譲歩を行った。しかし一方で中国は、外国のソフトウエア企業締め出しを意図するようなサイバーセキュリティー法の強化を進めた。中国の対米黒字は2月に数年ぶりの低水準に縮小したが、その後は拡大して5月は220億ドル(約2.5兆円)に達した」
中略
(3)「中国は北朝鮮に追加的な制裁を科したが、効果は出ていない。北朝鮮は米独立記念日の4日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実験を行った。トランプ大統領は堪忍袋の緒が切れたようで、14億ドル相当の台湾向け武器売却計画を明らかにした。また北朝鮮と取引のある中国の個人や銀行に対する制裁を発表し、鉄鋼への輸入制限もちらつかせ始めた。米海軍は南シナ海に艦船を派遣する『航行の自由』作戦を再開した」
米中蜜月が崩れたと見る最大の理由は、①14億ドル相当の台湾向け武器売却計画を認めた。②北朝鮮と取引のある中国の個人や銀行に対する制裁を発表した。もう一つ、中国製鉄鋼への輸入制限が話題に上がり始めた。③南シナ海での米艦船の航行である。オバマ前大統領時代は、「タブー」視されていたこれらの対中戦術が、一挙に同時進行となると、習近平氏の心中は複雑なものがあろう。だが、今秋の党大会までは米国との間で波風を立てたくない。じっと耐えているのだろうか。
中略
習氏は難しい立場に追い込まれてきた。北朝鮮をどこまで説得するのか。それが、不発で終われば、米国は遠慮会釈なく経済的圧力を掛けてくる。この狭間に立ってどう裁くのか。習氏が、江沢民一派に反腐敗闘争を仕掛けてきたエネルギーと同様の負荷がかかるであろう。相手は北朝鮮である。北朝鮮との国境線に多数の人民解放軍を集結させるという圧力を掛けても非核化を行なうのか。習氏の力量が問われるのだ。この説得を回避するならば、米国の経済的圧力に身を任す以外、方法はなさそうだ。
中略
これは、国際市場で意外な波紋を呼ぶ可能性がある。中国経済を揺さぶることだ。かねてから7月には、中国がらみで一波乱が起こるという国際市場を巡る予測がされている。パンパンに膨れあがった「借金」風船が、針の一刺しでどうなるか。後は想像に任せるほかない。
引用ここまで
膨らんだ風船が米国のたったの一刺しで弾けそうだ。7月5日の日記でも書いたように、死那が北朝鮮に対する圧力をかけないことには死那自身がセカンダリー・ボイコットをかけられる。今月末までには何らかの目に見える効果が出せるのか。
8月には北戴河会議が開催される。そこでは死那狂惨党の党幹部が集う密室会議が開かれて、中央政治局委員の選定等が決定されるそうだ。そうすると、習近平は少し時間稼ぎをトランプに申し込むだろう。その際トランプがオーケーを出すのか否かは分からない。ただ、9月10月引き延ばすことは許さないだろう。
今後も死那狂惨党の権力闘争と米国との駆け引き、北朝鮮への圧力のかけ方など、全く目が離せない。
http://ameblo.jp/katsumatahisayoshi/entry-12290519553.html
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