旧約聖書の『出エジプト記』第11章に、こういう言葉がある。
引用ここから
主はモーセに言われた、「わたしは、なお一つの災を、パロとエジプトの上にくだし、その後、彼はあなたがたをここから去らせるであろう。彼が去らせるとき、彼はあなたがたを、ことごとくここから追い出すであろう。
引用ここまで
エジプトで虐げられていたヘブライ人が、迫害を避けるためにエジプトを出ようと決意した歴史が、この旧約聖書に刻まれている。
以来ユダヤ人は世界中に散らばり、迫害を受けながらもディアスポラとして生き延びてきた。しかし、近年はイスラエル在住のユダヤ人の人口が増大し、ついに海外で暮らすユダヤ人よりもイスラエルに住む人口の方が多くなったという。
今日の日記の題名にあるエクソダスとは大勢の人々が退去するという意味もあるが、『出エジプト記』のことも指す。
ユダヤ教徒やキリスト教徒、あるいはユダヤ人ではなく、普通の日本人の私がなぜ之を取り上げたのかと言えば、現在死那で米国企業のエクソダスが始まっているからだ。
引用ここから
上海に進出した米国企業が集まる「上海米国商工会議所」では、中国からの脱出が顕著になってきた。
エクソダスの理由は大きく二つある。
第一に人件費の高騰(平均月給990ドル)により、中国に進出した意味が消えた。日本企業でも同じ理由。人件費が日本並みとなれば進出メリットは消えてなくなる。
第二に当局のインターネット検閲強化に嫌気がさしたことである。
第一の人件費を理由にあげた米国企業は93%、第二のネット検閲を理由とした不満が76%あった(複数アンケート。同商工会議所が実施)。
転出先は東南アジアが30%、南アジアが22%となった(サウスチャイナ・モーニングポスト、7月13日)。
日本企業はいつまでぐずぐずしているのか?
引用ここまで
残念ながら日本企業は意志決定に時間が掛かり、埋没コストを簡単には諦められない気持ちがあり、撤退の結論がなかなか出てこない。
人件費が高くなり、環境汚染が進行しているのだから、一日も早く死那からの撤退を日本企業は決めるべき時である。
http://melma.com/backnumber_45206_6555762/
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