玉突きになる


引用ここから

 4月以降、いくつかの分岐点を通過してアメリカが取り得るオプションは大きくふたつになったように思えます。

 すなわち……

A)北朝鮮の状況を現認して対話を行い、核保有国として二国間交渉を行う。

B)空爆以上の「戦争」を行い、北朝鮮の現政府を打倒する。

 中間点はありません。

 4~7月のどこかであれば中国とともに圧力を加えて、自主的に核廃棄を行わせるというオプションもあったのでしょうが、これは中国とのすりあわせがうまく行えればという前提付きでした。

 中国は(そしてロシアも)なんらかの理由によって、そうはしたくない。

 あるいはそうできない。

 あるいは、そうできないことを隠したいがためにやろうとしていない。

 「やろうと思って本気出せばできるけど、本気出してないだけだから」ってヤツ。

 これからの未来でこのオプションが復活する可能性がなくはないですけどね。

中略 

 そしてもっとも大事なのはイラク戦争でなくしてしまった「大義名分」を北朝鮮に対してはアメリカはすでに確保しているということです。

 北朝鮮のミサイル実験は国連安保理決議違反であり、さらに自国民のワームビア氏を北朝鮮当局に殺され、かつ自国民を不当に拘束されているという事実がある。

 イラク戦争とは異なっているのですよ。

 ICBMの発射実験でアメリカ国民も北朝鮮を現実的な脅威として認識しています。必要条件は揃っているように見えるのですけどね。

引用ここまで

 北朝鮮のバックには死那とロシアがいる。そして、北朝鮮の核開発成功は、イランへの核兵器輸出を意味するに等しい。イランが核兵器を持てばイスラエルが危うくなると同時に、イランに敵対的なサウジアラビアなども穏やかな気持ではいられない。

 つまり、北朝鮮は第三次大戦という危険な事態の玉突きで最初に突かれるボール、つまりビリヤードの手球になる。

 米国は今キューを手にしている。北朝鮮という手球を突かねばならないが、下手に突けば中露というボールを巻き込んでしまう。

 そのまま手球を突かないでいると、トランプが大切にしているイスラエルと対峙するイランが北朝鮮の核兵器開発成功に乗じて北朝鮮から核兵器を購入するだろう。イスラエルのためにそれは避けたい。また、イランが核兵器を持てば、イランと敵対するサウジアラビアも黙ってはいない。そういう状況で中露との衝突は避けたい。

 これは非常に複雑な展開なので、すぐに回答が見つかるとも思えない。

 世界中で核兵器を持つことが拡散するのを防ぎたいのは米中露とも同じだろう。そうすると、米国がシリアはロシアに任せることで取引する可能性は出てくる。死那に対しては直接的な経済制裁圧力をちらつかせることだ。

 その辺りで落ち着けば良いが、北爆開始になれば朝鮮半島火の海になり、日本にも北朝鮮のミサイルが降ってくる可能性は高い。第三次世界大戦が始まるのか、それとも冷戦状態が始まるのか。

 それにしても、不幸や不吉はいつも朝鮮半島からやってくる。いっそのこと、南北朝鮮を統一して、米中露であそこは分割統治、あるいは共同統治としてはだうか。日本には関わらない分割統治、共同統治なら大賛成である。

http://blog.livedoor.jp/rakukan/archives/5248393.html

孤独な自獄論者

何にも縛られず思い付くままに好き放題に書いています。 物言わぬは腹ふくるるわざなり

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