NATO参加賛成

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ウクライナ侵攻を機に、国際情勢は急変している。「第三次世界大戦」という言葉まで登場しているのだ。中ロの親密化が、こうした懸念を深めることになった。

フィンランドとスウェーデンが、北大西洋条約機構(NATO)加盟申請という歴史的な決断を生んだ。6月1日には、デンマークの国民投票で欧州連合(EU)の共通安全保障・防衛政策への参加を決めた。デンマークは、これまで欧州統合に批判的な姿勢を見せていた。今回の決定には、そのようなEU加盟国が考えを180度変えたことになる。

こうして、欧州では「共同防衛」に向かった結束するという地殻変動が起こっている。アジアでも、中国が地域覇権を目指して空母3隻を配置して常時、戦闘態勢を取るという「異常な時代」へ向かう。日本は、NATOへの加盟を真剣に検討する段階に来ている。

『日本経済新聞』(6月5日付)は、「首相、中ロにらみNATOに接近 首脳会議初出席へ調整 『台湾』意識、関与つなぐ」と題する記事を掲載した。

岸田文雄首相は29~30日に北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席する調整に入った。それに先立ち、シンガポールで開くアジア安全保障会議で日本の安全保障政策について演説する。中国やロシアをにらみ、アジア各国の理解を得ながら米欧の軍事同盟との関係を強化する。

(1)「6月26~28日にドイツで主要7カ国首脳会議(G7サミット)に出席した後、NATO首脳会議を開くスペインの首都マドリードに向かう日程を想定する。実現すれば日本の首相として初参加となる。ロシアによるウクライナ侵攻後、欧州でNATOの重みは増した。NATOはウクライナへの無制限の軍事支援を約束している。北欧のフィンランドやスウェーデンは5月に相次ぎNATO加盟を申請した」

これまでも、G7サミットの後にNATO首脳会談が行なわれている。岸田首相が、G7に出席してNATO首脳会談を欠席するのは、説明がつかないことである。一日ぐらいの日程をスルーするのは、国際社会から笑い者になるだけだ。

(2)「岸田首相は、NATO首脳会議で「いかなる地域でも力による一方的な現状変更は認めない」と強調する見通しだ。ロシアだけでなく、アジアでも中国が南・東シナ海などで覇権主義的な行動を強めている現状などを訴え、理解を促す狙いがある。日本がNATOに接近するのは台湾有事の可能性を意識したものだ」

私は、これまで一貫して日本のNATO加盟論を唱えてきた。同盟という大きな傘に入れば、侵略されるリスクが減る。それこそ、「戦わずして勝つ」ことになるのだ。NATOもそれを望んでいる。地球規模で、権威主義国家から身を守る時代になった。

(3)「東アジアやインド太平洋地域の安保体制は、米国をハブとして米国と同盟国との個別の連携を基盤とする。米欧のNATOと異なり、集団防衛の体制はない。日本としては台湾有事を見据えると、米欧の軍事同盟であるNATOのアジアへの関心をつなぎとめておく必要がある。日本はロシアのウクライナ侵攻後、NATOとの関係を強めてきた。首相は3月にブリュッセルで日本の首相として4年半ぶりにNATO事務総長と会った。4月には林芳正外相がNATO外相会合に、5月には自衛隊「制服組」トップの山崎幸二統合幕僚長がNATO参謀長会議に、それぞれ初めて出席した」

アジアに幅広い軍事同盟をつくることは、中国との対立を浮き彫りにするというマイナス面がある。かえって、中国へ開戦のきっかけを与えるようなものだ。ならば、日本が先ずNATOへ加盟して、豪州やNZ(ニュージーランド)も加盟すればよいであろう。

(4)「NATOは、北大西洋を挟んだ米欧30カ国でつくる軍事同盟だ。日本はG7で唯一の非加盟国にあたる。北大西洋条約は第5条で「締約国に対する武力攻撃を全締約国に対する攻撃とみなす」と明記する。加盟国は自国領土への直接的な被害がなくても、他の加盟国が攻撃されれば共に反撃することになる。日本は、2015年成立の安保関連法で集団的自衛権の行使は容認されたものの、要件は厳格だ

日本が、NATO参加となれば下線部のような法的に詰めなければならぬ点もあるはず。与野党で、議論すべき重要事項である。

(5)「日本は、こうした法的制約からNATOに加盟しない。「パートナー国」との立場でサイバー防衛や海洋安保の分野を中心に連携してきた。14年に当時の安倍晋三首相がNATO本部で演説し、日本とNATOとの協力計画に署名した。日本は18年にNATOに政府代表部も開設している」

日本とNATOの関わりを見ると、一歩ずつ距離を縮めてきたことが分る。NATOは、今年初めて「中国脅威論」を取り挙げることになっている。日本は、NATO「パートナー国」から加盟国へ昇格して、中国脅威を受ける当事国の立場を語らなければならない。

引用ここまで

ASEAN諸国ではラオス、カンボジア、ミャンマーなどは親中国であり、タイはどっちつかずである。ただ、日本は独自でタイとは仲良くやれているし、フィリピンとは米国と共にしっかりと協力関係を築いている。シンガポールは米国に近い。マレーシアもどちらかというと中国を警戒している。ブルネイも必ずしも米国べったりではない。ベトナムも中国を警戒しているが、米国にべったりではない。そういう調子なので、ASEANで反中包囲網は築きにくいのは明白だ。

それよりもNATOに参加し、豪州やニュージーランドも参加するというのは日本にとっては良いことだろう。何よりも、ロシアとの関係において心配が減る。

そして、死那狂惨党の無茶苦茶で傍若無人な振る舞いを牽制することも可能になる。




孤独な自獄論者

何にも縛られず思い付くままに好き放題に書いています。 物言わぬは腹ふくるるわざなり

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