崩壊が進むロシア

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引用ここから

『ニューズウィーク 日本語版』(10月29日付)は、「モスクワ市職員の3分の1が『国外逃亡』情報 動員後の劣悪すぎる状況を恐れて」と題する記事を掲載した。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、ウクライナに派遣する予備役の部分的動員を発令したことを受け、モスクワ市職員の3分の1近くが1カ月の間に国外に逃れたと、地元メディアが報じた。ロシアでは、徴兵を逃れようとする国民の「大量脱出」が起きている。

(1)「地元メディア「Nestka」は、住宅や地域サービス、医療、教育など、大規模な部門の男性職員やIT部門の専門家らが一斉に逃げ出したと、事情に詳しい関係筋の話として伝えた。職員の多くは正式に辞職しておらず、関係当局に届け出もしていないという。「彼らはマグカップも洗わず、職場に私物を残したままいなくなった」と、ある情報筋は語っている」

多くの専門職の人々が、職場を逃げ出している。職場に私物を残したままの状態であり、いかに切迫していたかを示している。戦争への強い拒絶感を物語る。

中略

10月中旬、徴兵されたモスクワ市職員がウクライナで死亡したことが判明。これが引き金になって、モスクワ市職員の「大量逃亡」が始まった。戦死したこの職員は、9月23日に徴兵されて10月10日に死亡である。モスクワ市職員が、この悲劇に恐れをなすのは当然であろう。招集=戦死では、余りにも残酷である。

引用ここまで

ロシアが崩壊する場合、どんなシナリオが考えられるだろうか。

1 憤怒に駆られたロシア国民が暴動を起こし、その暴動が全国に広がって政府が転覆される。

2 プーチンよりも強硬な考えの持ち主が核兵器の使用を強硬に主張して、クーデタが起こり、クーデタが成功しても失敗しても、ロシアが崩壊する。

3 多数の国民が国外に逃亡し、行政も警察も全ての組織が人手不足で回らなくなり、無秩序な無法国家に転落する。この場合、経済的にも行き詰まるので国家は崩壊する。

4 極東地域だとか、イスラム教徒の多い地域、少数民族が独自の主張を始めて、ロシアの連邦制度が崩壊し、多数の弱小国家に分裂する。

大きく分けてこの四つのシナリオがあるだろうと思う。

私は専門化ではないので、どのシナリオが当てはまるのかは分からない。

ただし、1と2は少しばかり現実性が薄いと思われる。

3のシナリオについては、貧乏人は国外に脱出できないし、モスクワみたいな大都市ではない地方政府については、特に何も起きないのではないか。戦争の実感も薄く、日々の生活に追われる一方だからだ。

そうすると4のシナリオはどうか。

これはありえると思う。モスクワを中心とした白人のロシアの力が弱まれば、少数民族や宗教を大事にする勢力は、黙ってはいないだろう。

すでにプーチンに言うべきことを言う姿勢を取り始めたロシア周辺諸国の態度を見れば、そのことはよく分かる。

強い相手や地位の高い相手には沈黙を保っても、相手が弱くなったり、仲間を失ったりすると、そのような態度の変化が現れるのは、何もロシア周辺諸国に限ったことではない。

いずれにしても、今後もロシアからは目が離せない。




孤独な自獄論者

何にも縛られず思い付くままに好き放題に書いています。 物言わぬは腹ふくるるわざなり

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