https://ameblo.jp/katsumatahisayoshi/entry-12382214487.html
引用ここから
インドのモディ首相が、積極的にアジア安全保障の前面に出ている裏には、安倍首相の影響力を見る。安倍首相とモディ首相は、肝胆相照らす仲である。安倍首相は、かねてから「アジア太平洋主議」を提唱してきた。最近では、米国トランプ首相が共鳴しており、「アジア太平洋同盟」を口にしている。米海軍の「太平洋軍」は「インド太平洋軍」に名称を改めて、インド洋と太平洋を防衛守備範囲に広げている。狙いは、中国の拡大する海洋戦略への対応で、「真珠の首飾り」という無謀な戦略阻止である。
それにしても中国海軍は、太平洋・南シナ海・インド洋という広大な海域を単独で守り切れると、本気で考えているのだろうか。戦前の日本軍が、アジア全域で戦闘を展開した無謀な戦略を上回る発想法である。米国が、同盟国を糾合して中国と戦う戦略を組み始めている現状を理解すれば、早く南シナ海から撤収する方が損害もなく賢明な策だ。習氏には、この「負け戦」が想像できないとすれば、相当の視野狭窄症に陥っていると言うほかない。
中略
モディ首相は、①インドネシアのマラッカ海峡の西側の入り口を監視できるサバンで港湾開発の合意書に署名した。②シンガポールとは、インド海軍が寄港できかつ物資の供給支援協定で合意に達した。③マレーシアでは政権に復帰した「反中」を明らかにするマハティール首相と会談した。こういう矢継ぎ早な動きの裏に、日本が動けないゆえにその「代役」を果たしてくれていると想像させるものがある。日本にとっては、極めてありがたい「中国けん制」である。
中略
習氏は、みずから「一帯一路」を指揮して、インド封じ込め戦略を立てたが、今やこの逆襲におののき始めている。アジア戦略を完全に読み違えた証拠だ。この1月末まで、日本を敵対視する発言を続けてきたのが中国である。米中経済摩擦の激化を背景に急転して、日本への接近を始めた。国営メディアは、一斉に日本批判を中止している。何とも現金な国である。自分の立場が危うくなると臆面もなく「ニーハオ」と言い出す国である。外交的危機が目前に来るまで、その前兆に気づかない「能天気」さだ。
中略
アジアの安保事情は大きく変わり始めた。米朝首脳会談が成功すれば、ASEANと北朝鮮の関係は、よりオープンなものになる。ASEANは、北と外交関係を結んでいる国が多いいからだ。一方、米中の貿易摩擦に端を発して、外交的な対立が軍事紛争に発展しかねなくなっている。南シナ海がきな臭くなるのだ。アジア各国は、中国の劣勢を読み取り始めている。「単騎出陣」の中国よりも、「アジア太平洋同盟」の米日豪印が持つ圧倒的な力量に魅力を感じるはずだ。「孫子の兵法」によれば、中国は戦わずに矛を納める局面である。さて、どうするのか。習氏は、あくまでも玉砕覚悟で初志を貫くのか。重大な選択段階に来た。
引用ここまで
先日の日記にも述べた様に、英仏も「航行の自由」を尊重するという見解の基に、南シナ海に艦隊を派遣するべく準備を進めている。
孫子の兵法を重んじる死那であれば、南シナ海からの撤退という選択肢しかないのだが、面子に拘ればその選択肢は採用できなくなる。それでは孫子の兵法は守れない。
その二律背反の中で如何にうまく捌くのか。習近平の指導者としての力量が問われる場面が近づいた。 習近平は独裁者だが、小心者である。さらに、古代中華帝国に憧れ中華思想に雁字搦めになっているので、中華皇帝が全世界を支配するのだという実に馬鹿げた妄想を抱いている。
習近平の個人的な妄想と、孫子の兵法を重んじる死那人の古くからの心情のどちらが優るのかという究極の選択ショーが見られる。
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